【海外駐在員の英会話】第4回ビジネスで使えたらかっこいい英語のイディオム表現を覚えよう

2021年9月10日

 

こんにちは。会計英語アカデミー運営者のわだけんです。

 

「海外駐在員の英会話」シリーズでは、イギリス駐在員(TOEIC 900超)がイギリス人ネイティブから学んだ、ビジネス英語・日常英会話をわかりやすく丁寧に解説します。

実際のネイティブとの会話はもちろんのこと、TOEIC・英検対策にも役に立つ内容になっています

 

この記事では、日本人の中では英語は得意な方だけど、映画やドラマが字幕なしで理解できるほどネイティブの表現に慣れていない、という英語中級者向けに、ビジネスでよく使うカッコイイ英語のイディオム表現をご紹介します。

ネイティブがよく使うイディオムを覚えることは、英語中級者から英語上級者へレベルアップする一歩となります

 

◆前回の記事◆【海外駐在員の英会話】第3回ビジネスで使えたらかっこいい英語のイディオム表現を覚えよう

ネイティブのかっこいいイディオム表現

① peel the onion

 

"peel the onion"は、直訳で「玉ねぎの皮を剥く」という意味です。

"peel"は、料理道具のピーラーから想像できるように、「~の皮を剥く」という動詞です。

玉ねぎの中心部は「問題や状況」を示しており、いくつかのレイヤー(層)には「情報や作業内容」が隠れていると考えてください。

 

玉ねぎの皮を剥きながら、芯の部分にある本質に迫っていくイメージです。

 

このイディオムは、「問題や状況の詳細を調べ、物事の本質を理解する」という意味で使用します。

 

To better understand this complex issue, let's start by peeling the onion.

(この複雑な問題を理解するために、詳細を調べるところから始めましょう。)

 

a no-brainer

 

"no-brainer"は、直訳で「脳みそがいらないもの」です。

 

このイディオムは、「考える必要がないくらい明らかなこと、簡単なこと」という意味で使われます。

 

"brain"に人を表す"-er"が付いているので、人に対する悪口(能無し)のように勘違いしがちですが、全然違うので安心して使ってください。

 

You should accept the job. It's a no-brainer.

(その仕事を受諾した方がいいですよ。間違いありません。)

 

③ by word of mouth

 

"by word of mouth"は、直訳で「口のから出た言葉で」という意味です。

 

このイディオムは、「クチコミによって、口伝えで」という意味で使います。

 

日本語の「クチコミ」は、「口」+「コミュニケーション」の合成語なので、"mouth communication"と訳したくなるかもしれませんから注意してください。

 

The new product has been promoted by word of mouth.

(新製品は口コミで広まりました。)

I have informed my colleagues by word of mouth.

(同僚らには口頭でお知らせしました。)

 

groundbreaking

 

"groundbreaking"は、直訳で「土地を切り拓く」という意味になります。

 

このイディオムは、土地を開拓するという意味から派生し、「画期的な、革新的な、草分け的な」という意味で使います。

 

"innovative" "unconventional" "revolutionary"という語彙の中に加えておきたい表現ですね。

 

They should be honored for their groundbreaking research in medicine.

(彼らは、医学における画期的な研究に対して敬意を払われるべきです。 )

 

in the driver’s seat

 

"in the driver’s seat"は、直訳で「ドライバーの席にいる」です。

ドライバーになって乗り物を自由に運転している様子をイメージしてください。

 

このイディオムは、「権力、決定権、支配力、責任など有していること」を表します。

 

ちなみに、イギリス英語では、"driver's"が"driving"に変化し、"in the driving seat"と言います。

 

Who's in the driving seat?

(どなたが責任者でしょうか?)

 

⑥ going forward

 

"going forward"は、直訳で「前に向かって進むこと」を表します。

 

ネイティブは、よく副詞として「これからは、今後は」という意味でも使いますので、この機会に覚えると便利です。

 

"in the future"や"from now on"しか知らなかった人は、新しいボキャブラリーとして記憶しましょう。

 

Going forward, we’re going to have to reduce our budget for business trip.

(今後は、出張旅費の予算を減らさなければならないでしょう。)

 

⑦ drill down

 

"drill down"は、直訳で「掘り下げる」という意味です。

最も重要な部分に向かって突き進んでいる様子をイメージしてください。

 

このイディオムは、「深掘りする、原因を調べる、詳細な情報を手に入れる」という意味で使われます。

 

Shall we drill down to identify specific problems in the system?

(システムの具体的な問題点を把握するために、詳細を調べていきましょうか。)

 

⑧ across the board

 

"across the board"は、直訳で「掲示板全体で」などの意味になります。

元々は、競馬場(で使用する掲示板)で使われていた言葉のようです。

 

"across"は「~を横切って、~を渡って」のほかに、「~のいたるところに、全面的に」という意味を持つ前置詞です。

 

ビジネス英語では、「全社的に、全面的に、全員一律に」という意味として使われます。

 

Our organization needs dramatic changes across the board.

(私たちの組織は、全体的に劇的な変化を必要としています。)

 

⑨ break the ice

 

"break the ice"は、直訳で「氷を砕く」という意味です。

緊張や戸惑いで「凍り付いた場」を砕いて変える様子をイメージしてください。

 

このイディオムは、「雰囲気を和ませる、その場の緊張を緩和する」という意味で使います。

 

Talking about the weather is one of the typical ways to break the ice before meeting.

(天気の話をするのは、会議前に雰囲気を和ませる典型的な方法の一つです。)

 

⑩ go through the roof

 

"go through the roof"は、直訳で「屋根を突き抜ける」という意味になります。

「期待や予想、上限」という屋根を突き破って上昇している様子をイメージしてください。

 

このイディオムは、「大きく上昇する、非常に高くなる、高騰する、うなぎのぼりになる」という意味で使われます。重要なビジネス英語ですので、覚えておくと便利です。

同じような意味の"skyrocket(上昇する)"も重要単語です。

 

House prices went through the roof.

(住宅価格が一気に高騰しました。)

 

学習の最後に

 

いかがでしたか?

英語力の土台にあるのは『語彙力の強化』です。語彙力を強化すれば、「読む・聞く・話す・書く」のすべての能力が底上げされます。

「塵も積もれば山となる」です。一緒にコツコツ頑張っていきましょう。