【会計処理・仕訳】は英語でなんて言う?米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第2回〜

2021年1月15日

 

こんにちは。会計英語アカデミー運営者のわだけんです。

「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています

この記事では「英文会計入門」第2回として、「会計処理・仕訳は英語でなんて言うの?」という疑問にやさしくお答えします

◆前回の記事◆【財務諸表】は英語でなんて言う?米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第1回〜

【財務諸表】は英語でなんて言う?米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第1回〜

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会計処理は英語でなんて言うの?

会計処理は品詞によって英語表現が少し異なります。

会計処理を「名詞」として使う場合

「〇〇の会計処理」といいたいときは、どのように翻訳したらいいでしょうか?

accounting treatment for ~ と表現します。

分解するとaccountingは「アカウンティング、会計」、treatmentは「処理、取り扱い」という意味です。treatmentを省略して、accounting for~と表現することも可能です。

また、accountingを省略して、treatment of~(~の取扱い)と表現されることもあります。この場合は、前置詞にofが使われるので注意してください。

具体例

  • 備品の会計処理:accounting treatment for an equipment
  • ソフトウェアの会計処理:accounting for software
  • 棚卸資産の会計処理(取扱い):treatment of inventories

例文

  • このリース契約の会計処理を相談したいのですが。
    I would like to discuss the accounting treatment for this lease agreement.
  • IFRS16号はリース取引の会計処理を規定しています。
    IFRS16 prescribes the accounting for lease transactions.

なお、各勘定科目の英単語は今後のブログで丁寧に取り扱う予定です。

今の時点では、「そういう英語を使うんだな」程度に読んでいただけたら大丈夫です。

豆知識

会計上の「取引」を言いたいときはdealではなくtransactionが使われます。ビジネス用語の「トランザクション」と同じですね。

会計処理を「動詞」として使う場合

「〇〇を会計処理する」といいたいときは、どのように翻訳したらいいでしょうか?

account for ~ と表現します。

受験英語で習う「説明する、占める」と同じ英語です。

取引を会計用語で説明する」と考えれば、「説明する」と同じaccount forを関連付けて覚えやすくなります。

例文

  • 土地と建物は分離可能な資産なので、同時に取得しても別々に会計処理されるべきである。
    Land and buildings are separable assets and should therefore be accounted for separately even when they were acquired together.

例文

  • プロジェクトにおけるその他の支出に関しては、研究開発費として会計処理される。
    Other expenditure on the project is accounted for as research and development cost.

仕訳は英語でなんて言うの?

「英語で仕訳はなんて言うのか」を考える前に、「会計処理」と「仕訳」の違いを理解しておきましょう。

「会計処理」とは、「取引を会計用語で説明すること」です。

この言葉の意味には、ある取引の会計上の性質の整理、認識のタイミング、測定の方法といった内容まで含まれます。

一方、簿記の勉強でよく出てくる「仕訳」は「ある取引を貸借の勘定科目に分類すること」です。

両者は似ていますが、言葉の意味が微妙に違う点に注意が必要です。

それでは、「仕訳」は英語でなんて言うのでしょう?

正解は「journal entry」です。

journalは「日記、雑誌、仕訳帳」という意味、entryは「記入、登録」という意味があります。

例えば、「決算整理仕訳」は英語でadjusting journal entryというので覚えておきましょう。

経理担当者は、journalを省略してentry、entryを省略してjournalとだけ言うこともあります。文脈から「仕訳」を指していることを読み取りましょう。

イギリスの職場から

私のイギリスの職場では、adjusting journal entryを「adjusting journal」といい、「entry」を省略しています。

それでは、例文を見ながら使い方に慣れていきましょう。皆さんの実務で役立つよう、ビジネスの場で出会う可能性のある表現を紹介しています。

例文

  • この取引の仕訳を見せてくれませんか。
    Could you show me the journal entry for this transaction?

上でも説明したように「取引」はtransactionと表現します。

例文

  • 貸倒引当金の仕訳を切りました。
    The journal entry for allowance for doubtful accounts has been made/recorded.

journal entryの前置詞にはforを使います。account for(会計処理をする)と同じなので覚えやすいですね。「切る」という動詞には"do"や"make"、"record"を使います。

「貸倒引当金」は少し長いですが、allowance for doubtful accountsという英語表現を使います。直訳すると「疑いのある勘定科目に対する備え」です。

貸し倒れのおそれがある勘定科目に対する備え(=貸倒引当金)と覚えるのがオススメです。

例文

  • 債権者に対して代金を支払うときの仕訳は次のとおりです。
    The journal entry for paying our creditors the money that we owe them is as follows:

債権者は、英語でcreditorと言います。

メールを書くときに便利な言葉、「次のとおり」は、as follows :をよく使います。

まとめ:本日の復習

  • 『会計処理』は英語で『accounting treatment』
  • 『会計処理する』は英語で『account for』
  • 『仕訳』は英語で『journal entry』

 

 

 
 

 

 

◆次回の記事◆【決算作業・試算表・精算表】は英語でなんて言う?現役の米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第3回〜

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