- USCPAに興味があるんだけど難易度はどのくらい?
- USCPAに合格するにはどのくらいの勉強時間が必要?
- 効率的にUSCPAに合格するためのアドバイスがほしい!
本日の記事では、働きながら実質1年半かけてUSCPAに合格した私が、難易度や勉強時間、合格のための勉強アドバイスをお伝えします。
USCPA合格の難易度は?
英語レベル
USCPAは英語で問題が出される試験です。
英語力に自信がない方は「英語が苦手だからUSCPAはハードル高いな...」と思われるかもしれません。
しかし、中学~高校レベルの英語さえマスターしておけば、英語が苦手な方もUSCPA合格は可能だと私は考えています。
USCPAに出てくる英語は会計の専門用語であり、その専門用語をしっかり覚えることは必須ですが、TOEFLや英検1級に出てくる難しい単語は出てきません。
私の知人でTOEIC600点程度でUSCPAに合格した方を知っています。
また、英語の4技能のうち必要なのは、問題を理解する力としてリーディング、BECのWC(記述問題)の回答形式であるライティングのみです。
USCPAの練習問題を解くことでどちらも慣れることができるので、今の英語レベルを心配してUSCPAの試験を怖がる必要はないと思います。
会計レベル
「米国公認会計士」と聞くと日本の難関資格である「公認会計士」を連想する人もいると思います。
たしかに、日本の公認会計士試験は合格率10%程度の難易度の高い試験です。
一方、USCPAは科目ごとの合格率は50%ほどあり、日本の公認会計士試験と比べると知識は「広く浅く」問われることが多いです。
計算問題のレベルは、日商簿記2級くらいと言われることが多く複雑な計算問題はあまり出題されません。
何より、日本の公認会計士試験と異なり、すべての科目を1度に受験する必要がないのが特徴です。
USCPAは1科目ずつ受験することができるので、勉強も1科目に集中して着実に合格を目指すことができます。
USCPA合格に必要な勉強時間は?
一般的にUSCPA合格に必要な勉強時間は1,500時間と言われています。
私は会社員として働きながらUSCPAを勉強していましたが、確かに合計1,500時間くらいかかったと思います。
平日は2時間、休日は最低6時間の勉強時間を確保していました。
一応、参考になるかもしれないので、当時のUSCPA学習スケジュールを載せておきます。
私は学生時代は会計を全く勉強していませんでした。
社会人1年目の冬から簿記2級の勉強スタートし、USCPAの勉強は社会人2年目から開始しました。
仕事の繁忙期でUSCPA学習を一旦ストップした時期を含めて、2年弱(実質1年半)でUSCPAを全科目合格、という感じです。
もし日本の公認会計士がダブルライセンスのためにUSCPAを受験するのであれば、もっと勉強時間は短くなると思います。
「半年でUSCPAに合格しました!」という記事を読んだことがありますが、日本の公認会計士試験の合格者でした。
普通の会社員がUSCPAの合格を目指すなら、勉強時間1,500時間が妥当だと思います。
USCPA合格のための勉強アドバイスは?
USCPAの1科目ごとの合格率は約50%ですが、決して簡単な試験というわけではありません。
また、科目合格の有効期限は18か月なので、1科目ごとに受験はできますが有効期限内に4科目すべてに合格する必要があるので、結構持久力が求められます。
USCPAを勉強するにあたって「他人に見られている環境で勉強する習慣を作る」のは大事です。
勉強のやる気がでない日も、とにかく会社の食堂、近所の図書館、カフェなどに行って参考書を開きましょう。
勉強をサボれない(=サボるとかっこ悪い)空間にいると、勉強を続けやすくなります。
また、USCPAの勉強仲間を見つけて学習の進捗状況や受験日程を共有すると、さらに自分を追い込むことができるのでおすすめです。
全科目共通の勉強アドバイス
全科目に共通することですが、まずはとことん理論をしっかり理解することが大切です。
基準や概念を新しく学ぶ際には、細かい部分を暗記する前にその理論の考え方や背景をっかり頭に入れましょう。
最初から「暗記マン」になってはならない、ということです。
そうすれば、練習問題や過去問を解いているときも、「他の選択肢が間違っている理由を説明できるか」「関連した知識を引き出せるか」といった一段上のレベルで学習できるようになります。
各分野の基礎・基本をしっかり理解することが、本試験でも問題の本質を理解して問題を解くことに繋がります。それが合格への近道ですね。
FAR(Financial Accounting and Reporting)の勉強アドバイス
FARの勉強で最も大切な要素は「仕訳」です。
仕訳を正確に行うには、適用される会計基準と各勘定科目の特性をきっちり理解しておく必要があります。
本試験ではMC(Multiple Choice: 4択問題)が50%、TBC(Task Based Simulation: 総合問題)が50%の得点配分となります。
MC、TBCどちらも計算問題が出てきますので、仕訳の考え方が正確に理解できたら、実際に計算が必要な仕訳問題をたくさん解きましょう。
特に、利息計算が発生する社債(Bonds)やキャピタルリース(Capital Lease)の問題などは計算が複雑です。
とにかく練習問題を何度も解いて自分が間違えやすい苦手問題を把握しましょう。
そして、なるべく早いうちに苦手分野を潰していくことが大切です。
苦手を完全に克服した状態で本試験に臨むことが、本番での自信や落ち着きに繋がります。
また、FARでは政府や非営利組織の会計ルールについても勉強します。
だいたい配点比率は20%と言われていますが、比較的易しめな問題が多いため得点源にしましょう。
BEC( Business Environment & Concepts )の勉強アドバイス
BECは、他の科目と比べて試験範囲が広いです。
「管理会計」「ファイナンス」「経済学」「IT」「コーポレートガバナンス」の各分野を広く浅く問われる感じです。
「管理会計」や「ファイナンス」は、FARで勉強した知識が必要になります。
そのため、FARをきっちり勉強しておけばBECで高得点を取りやすくなる、といえます。
また「コーポレートガバナンス」は AUDで学ぶ「内部統制」や「リスクマネジメント」と一部範囲が重なっています。
FAR→BEC→AUD→REGの順番でUSCPAを受験すると勉強効率がよくておすすめですね。
重要なポイントとして、BECは科目の中で唯一、記述形式の設問が3問出題されます。
ここで英語のライティングスキルが必要になってきます。
ただ、しっかり準備して本試験に臨めばあまり怖がらなくて大丈夫です。
私の場合、アビタスの教材に含まれる WC(written communication)論点集を活用し、英語でアウトプットする練習を積みました。
アビタスは日本人の苦手分野を理解して教材を作っているので、記述対策もしっかりしています。
今はライティングが苦手だとしても、BECを勉強しているうちに上手くなるので安心してください。
AUD ( Auditing & Attestation )の勉強アドバイス
日本人の最も苦手な科目といわれているのがAUDです。
計算問題はほとんど出題されませんが、監査理論と監査手続き全体の深い理解が必要であり、監査実務の経験がない人にとっては難易度が高くなります。
学習ポイントとしては、「個別の監査手続きだけでなく、全体の監査プロセスの中でその監査手続きの役割や意味をしっかり考えながら勉強する」です。
たくさん練習問題を解いているのになかなか正解率が上がらない場合は注意してください。
監査の本質的な理解が足りていない可能性があります。
教科書を何度も読み返して、概念や考え方を徹底的に理解することを心がけて下さい。(丸暗記だと限界があります。)
REG ( Regulations )の勉強アドバイス
REGの出題範囲は、「米国連邦税法 」「 ビジネス法 」「職業責任」に分かれます。
他の科目との関連性はあまりありません。
そのため、REGの勉強を始める前に、他3科目を全て合格しておき、REGの学習だけに集中できる環境を整えることが合格への近道ですね。
出題比率の約8割が「米国連邦税法」です。
勉強アドバイスとしては、「Basis (税務上の資産評価額)の正確な理解や確定申告書作成練習に時間をかける」です。
また、 最近ではビジネス倫理と職業責任(business ethics and professional and legal responsibilities)の分野の出題が増えているようです。
細かな倫理規定や職業責任のルールもしっかり覚えましょう。
最後に
いかがでしたか?USCPAの難易度、勉強時間、科目別の勉強アドバイスが少しでも参考になったら嬉しいです。
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