こんにちは。会計英語アカデミー運営者のわだけんです。
「海外駐在員の英会話」シリーズでは、イギリス駐在員(TOEIC 900超)がイギリス人ネイティブから学んだ、ビジネス英語・日常英会話をわかりやすく丁寧に解説します。
実際のネイティブとの会話はもちろんのこと、TOEIC・英検対策にも役に立つ内容になっています。
一日10分間の学習でコツコツと語彙を増やし、英語力を伸ばしていきましょう。
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英語のことわざを覚えよう
ネイティブの友人や会社の同僚、取引先と英語でコミュニケーションしているとき、「あのことわざって英語でなんていうんだっけ」とふと疑問に思ったことはありませんか?
覆水盆に返らず」「百聞は一見に如かず」などの有名で使いやすいことわざは、覚えておくとネイティブとの会話がより一層面白くなりますよね。
また、あまり日本では使われない英語独特のことわざを勉強するのも、英語圏の文化を知るのに役に立ちます。
この記事では、ネイティブがよく使うことわざを42個紹介します。
この中から、気に入ったことわざを覚えて、実際の英会話で使ってみましょう。
よく使われることわざ42選
会えない時間が愛を育てる
Absence makes the heart grow fonder
直訳は、「不在であることは心をより好きにさせる」です。
好きな相手に会えない時間があると、相手をより好きになるという意味のことわざです。
会えない間に愛が育まれるということはありますよね。
長距離恋愛も悪いことばかりではないのかもしれません。
友人や同僚が恋人やパートナーと何らかの理由で離れてしまい、寂しい思いをしているときに、励ましの一言として使えると思います。
行動は言葉よりも雄弁だ
Actions speak louder than words
直訳は、「行動は、言葉よりも大きな声で話す」です。
何をしゃべるかよりも、何をするかの方が大事、という意味のことわざです。
先輩が後輩に偉そうに説教をしたところで、先輩の普段の行動が伴っていなければ、説得力はゼロですよね。
大口を叩いてちっとも行動に移さない相手にも使えます。
千里の道も一歩から
A journey of a thousand miles begins with a single step
直訳は「1000マイルの旅も一歩から始まる」です。
どんな長い旅であっても、すべてをスタートさせる最初の一歩が大切、と言う意味のことわざです。
個人的に、このことわざは大好きです。
仲間と新しいプロジェクトに取り組む際に使えそうな一言です。
良いことはずっと続かない
All good things must come to an end
直訳は、「すべての良いことには終わりがある」です。
人生の悟りを開いたようなことわざですね。
楽しいパーティやバケーションが終わるときに、仲間と寂しい気持ちを共有するときに使えます。
百聞は一見に如かず
A picture is worth a thousand words
直訳は「1枚の絵は1000語に匹敵する」です。
「見たら分かるよ」と言いたいときに一言で表せる便利な一言です。
ビジネス英会話、日常会話どちらでも役に立ちます。
待つ身は長い、焦りは禁物
A watched pot never boils
直訳は「ポットは見ているとなかなか沸騰しない」です。
既に時間がかかると分かっている事物に対して、頻繁に状況をチェックしても意味がない、という意味のことわざです。
遅延している電車やバスを待ちながら、何度も時計を見てイライラしている状況で使えます。
物を恵んでもらうのに好き嫌いは言えない
Beggars can’t be choosers
直訳は「乞食は選択者になれない」です。
ピンチに陥った状況で、相手が救いの手を差し伸べてくれたのなら、自分はそれ以上求めるべきではない、という意味のことわざです。
「背に腹はかえられぬ」という意味でも使えますね。
皮肉の一言になるので、使うシチュエーションは注意しましょう。
美しさは主観で決まる、蓼食う虫も好き好き
Beauty is in the eye of the beholder
直訳は「美とは見ている人の目の中にある」です。
わかりにくいですが、人の好みはそれぞれ、という意味のことわざです。
好きな芸術やファッションなどで意見が異なったときに使えますね。
遅くてもやらないよりはマシだ
Better late than never
直訳は「やらないより遅い方がよい」です。
never(やらない)<late(遅い)ということ。
学校の宿題でも、全く提出しないより、期日遅れでもいいから提出した方がマシですからね。
このことわざの全文は、It's better to do something late, than to never do itです。
長いので、たいていBetter late than neverといいます。
類は友を呼ぶ
Birds of a feather flock together
直訳は「同じ羽の鳥は群れる」です。
共通点のある人たちは一緒に行動しがち、という意味のことわざです。
「共通点」を鳥の羽で表しているのは、面白いですよね。
いい意味でも、わるい意味でも使えます。
恩を仇で返すな
Don’t bite the hand that feeds you
直訳は「自分の食事を与えてくれる手を噛むな」です。
なんだか食事を与える飼い主と手を噛む犬をイメージすることわざですね。
お世話になっている人に感謝せず、むしろ憎んでいるような場面で使えます。
学費を出している親が反抗期の子供に向かっていうことができます。
捕らぬ狸の皮算用
Don’t count your chickens before they hatch
直訳は「卵がかえる前にヒヨコの数を数えるな」です。
実際にいい結果が出る前に、今、過度な期待を持つべきでない、という意味のことわざです。
日本語はタヌキを使って、英語は卵とヒヨコを使って表現するのは面白いですね。
宝くじが当たったらどうしよう…と現実に起きてもいない事にあれこれ考えている人に使える一言です。
見た目で物事を判断するな
Don’t judge a book by its cover
直訳は「本の価値を表紙で判断するな」です。
本の価値(=実質的なもの)は本の表紙(=表面的なもの)では判断できないですよね。
外見ではなく物事の本質をみて判断を下すべき、という意味のことわざです。
モノに対しても、人に対しても使うことができます。
私は個人的にこのことわざは好きですね。
たった1つのことに全てを賭けるな
Don’t put all of your eggs in one basket
直訳は「すべての卵を1つのカゴに入れるな」です。
大事な卵をすべて1つのカゴに入れて、そのカゴを落としてしまったらすべて台無しですよね。
つまり、リスク分散をして行動すべきだ、という意味のことわざです。
ギャンブル的な人生を歩もうとしている仲間や自分を、引き留める一言に使えるかもしれません。
明日やろうは馬鹿やろう
Don’t put off until tomorrow what you can do today
直訳は「今日できることを明日まで延期するな」です。
そのままですが、物事を先延ばしにするな、という意味のことわざです。
何かチャレンジしたいと思っているけど行動に移せないとき、最初の一歩を促す言葉として使えます。
何歳になっても新しいことへの挑戦を忘れない人生を歩みたいですね。
多くのことを同時に行うな
Don’t put too many irons in the fire
直訳は「炉の中にあまり多くの鉄を入れるな」です。
ありとあらゆることに手を出して、どれも集中できていない状態の仲間や自分にアドバイスを送ることわざとして使えます。
簡単に手に入ったのだから、簡単に失っても後悔はない
Easy come, easy go
直訳は「簡単に来る、簡単に行く」です。
人からもらったり、宝くじで手に入れたりしたお金を、あっさり全部使ったというようなシチュエーションで使えます。
「もともと努力して手に入れたものではないので失っても仕方ない」という開き直りに近いニュアンスです。
日本語の「悪銭身につかず」と翻訳されることがありますが、後悔・反省のようなネガティブなイメージはあまりありません。
これは日本と英語圏の文化の違いからくることわざかもしれませんね。
天は自ら助くる者を助く
God helps those who help themselves
直訳は「神は自分自身を助ける人を助ける」です。
自分以外の誰か(何か)に頼る前に、自分で努力をすべき、という意味のことわざです。
怠け者に対するいましめの一言になります。
待てば海路の日和あり、果報は寝て待て
Good things come to those who wait
直訳は「待つ人にはいいことがやってくる」です。
忍耐強く待っていればチャンスは回ってくる、という意味のことわざです。
「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」でおなじみの徳川家康にピッタリの言葉です。
備えあれば憂いなし
Hope for the best, prepare for the worst
直訳は「最高のことを望み、最悪のことに備える」です。
最善を期待しつつも、最悪の事態を想定して備えておきましょう、という意味のことわざです。
「備えあれば憂いなし」とほぼ同じ意味で使えます。
ビジネス英会話や日常会話でよく使えます。
壊れていないなら直す必要はない、触らぬ神に祟りなし
If it ain’t broke, don’t fix it
直訳は「壊れていなければ、直すな」です。
今正常に機能しているのであれば、新たに手を加える必要はない(下手にいじらない方がよい、逆効果になるから。)、という意味のことわざです。
日本語でいう「触らぬ神に祟りなし」ですね。
どちらかという保守的な考えとして使います。
長い物には巻かれろ
If you can’t beat them, join them
直訳は「もし勝てないのであれば、参加しろ(仲間になれ)」です。
相手の態度や意見を変えられないのであれば、むしろ相手の言う通りにした方がいい、という意味のことわざです。
あまり共感はできませんが、相手の力が圧倒的に上だと、戦略的にそうせざるを得ない場面はあるかもしれませんね。
不必要な危険は冒すな
If you play with fire, you’ll get burned
直訳は「火で遊べば、火傷を負う」です。
自分の能力を超えて危険なものに手を出せば、悪い結果が待っているぞ、という意味のことわざです。
危険なモノに手を出そうとしている仲間や自分に忠告の一言として使えます。
用心に越したことはない、安全第一
It’s better to be safe than sorry
直訳は「後悔するより安全である方がいい」です。
sorry<safeということですね。
慎重に行動しリスクから身を守ることは、不注意でいることよりも賢明である、という意味のことわざです。
日本人が好きな典型的なことわざかもしれません。
雨が降るか微妙な雲行きを見て、「折りたたみ傘は持って行った方がいい」と考えるのは、Better safe than sorryだからですね。
覆水盆に返らず、後悔先に立たず
It's no use crying over spilt milk
直訳は「こぼれたミルクを見て嘆いても仕方がない」です。
過ぎ去ったことを後悔しても、何もいいことは起きない、という意味のことわざです。
日本人が知っている有名な英語のことわざの一つですね。
起きたことは元に戻せないから、今は前を向いて進もう、という励ましの一言として使えます。
知識は力なり
Knowledge is power
知識を蓄えるほど、人生のさまざまな分野で力を発揮することができる、という意味の言葉です。
学校を卒業して社会人になっても勉強は続けたいですね。
イギリスの哲学者フランシス・ベーコンの格言としても有名です(意味は少し異なります)。
笑いは最良の薬
Laughter is the best medicine
直訳は「笑いは最高の薬である」です。
声に出して笑うとストレス解消になりますよね。
笑うことで困難な状況は乗り越えられる、と言う意味のことわざです。
大きな困難は乗り越えられないと思いますが(苦笑)
仕事のミスで落ち込んでいる仲間を飲みに誘うときに使えます。
この親にしてこの子あり
Like father, like son
直訳は「父と息子は似たもの」です。
立派な親には立派な子が生まれる、凡人の親には凡人の子が生まれる、という意味のことわざです。
いい意味でも悪い意味でも使われます。
使う相手やシチュエーションによって失礼になるので、使い方には注意しましょう。
人は孤立して生きるものではない
No man is an island
直訳は「誰も島ではない」です。
このままでは意味がわかりませんが、孤立した島を人であるとイメージするとわかりやすいでしょう。
人は一人では生きてはいけないということを表しています。
イギリスの詩人・作家の格言として有名です。
人を呪わば穴二つ
People who live in glass houses should not throw stones
直訳は「ガラスの家に住む人は、石を投げるべきではない」です。
自分が完璧な存在でないのなら、他人を批判すべきではない、という意味のことわざです。
ガラスの家は「壊れやすい不完全な存在」、石を投げるは「他人を批判する」ということを表現しています。
頭の中で家や石を実際にイメージして覚えると、頭に残りやすいですね。
継続は力なり
Practice makes perfect
直訳は「練習は完璧にする」です。
練習は嘘をつかないという意味のことわざです。
3単語で表せるシンプルかつ力強いことわざなので、個人的に好きです。
コツコツ努力している仲間や自分を応援するときに使えます。
早起きは三文の徳
The early bird gets the worm
直訳は「早起きの鳥はミミズを捉える」です。
早起きの人は、成功するチャンスや確率が高まる、という意味のことわざです。
英語のことわざは、早起きの人に加え「時間より早くある場所に到着する人」も含まれます。
日本語の「早起きは三文の徳」にはない意味なので注意が必要です。
隣の芝はいつも青い
The grass is always greener on the other side
直訳は「反対側の芝生はいつも緑」です。
実際は違うかもしれないのに、他人のものはなんでもよく見えるものだ、という意味のことわざです。
日本語のことわざは芝生を「青」と表すのに対し、英語のことわざは芝生を「緑」と表します。
日本語は「青」、英語は「緑」というのは、信号のゴーサインと似ていますね。
どうして人間は他の人が持っているものがよく見えてしまうのでしょうか。
「足るを知る」生き方をしたいものですね。
英語のことわざは全文が長いので、省略してThe grass is always greenerという表現も可能です。
文は武に勝る
The pen is mightier than the sword
直訳は「ペンは剣よりも強し」です。
言論の力は、武力よりも大きな力を持っている、という意味のことわざです。
力を力でねじ伏せていたような時代には存在しなかった言葉でしょう。
政治の世界で使われることが多いです。
タダほど怖いものはない
There is no such thing as a free lunch
直訳は「無料の昼食というものは存在しない」です。
タダでもらえるように見えても、どこかで対価を支払う仕組みになっている、と警鐘を鳴らすことわざです。
世の中にはタダで良い物が手に入るほど甘くないですよね。必ず裏があるものです。
無料に釣られて高い買い物をしそうな仲間や自分に、目を覚まさせる一言です。
善は急げ、思い立ったが吉日
There is no time like the present
直訳は「現在のような時間はない」です。
少しわかりにくいですが、今ほど良いタイミングはない、という意味のことわざです。
端的に今風の言葉で表すと「今でしょ」ということです。
他にも、Today is the youngest you'll ever be. (今日はこれからの人生で一番若い日だ。)という表現もオススメです。
自分を後押ししてくれるようなことわざはいいですね。
三人寄れば文殊の知恵
Two heads are better than one
直訳は「二つの頭は一つよりも優れている」です。
自分一人でやるよりも、チームでやった方が楽だ、という意味のことわざです。
日本語のことわざのように「三人」に限定していないところがポイントですね。
ビジネス英会話や日常会話で幅広く使えます。
悪事に悪事で仕返ししても良くはならない
Two wrongs don’t make a right
直訳「二つの悪事は正しいことにならない」です。
一つ目の悪事は相手の行った悪事、二つ目の悪事は自分から相手に対する復讐の意味での悪事です。
自分を傷つけた相手にリベンジしても状況は悪化してしまう、という意味のことわざです。
「目には目を歯に歯を(An eye for an eye, a tooth for a tooth)」の反対の意味を持ちます。
仕返しに燃えている仲間や自分を戒める一言として使えそうですね。
郷に入っては郷に従え
When in Rome, do as the Romans do
直訳は「ローマにいるときは、ローマ人と同じようにしなさい」です。
ローマ帝国時代にできたことわざだと推測できますね。
新しい場所や状況に入るときは、その場所や状況にいる大多数の人と同じように行動するようにしましょう、という意味のことわざです。
日本人が知っている有名なことわざの一つだと思います。
新しい国、地域、学校、職場などの文化や習慣に合わせて行動したいですね。
為せば成るなさねばならぬ何事も
Where there’s a will, there’s a way
直訳は「意志のあるところに道はある」です。
たとえ困難であっても、決意さえあれば、自分の望みを実現する方法を見つけられる、という意味のことわざです。
英語のことわざは発音のしにくいものが多いですが、このことわざはリズムが良く日本人でも言いやすいのではないかと思います。
仲間や自分を鼓舞するために使える、素敵なことわざの一つですね。
火の無い所に煙は立たぬ
Where there’s smoke, there’s fire
直訳は「煙のあるところには火がある」です。
誰かや何かについて悪い噂が回るのは、なにかしらの理由・根拠があるからだ、という意味のことわざです。
事実がなければ、噂もないはずだ、ということですね。
日本語のことわざと同じように使えるので便利です。
厳しくするより優しくする方が多くの望みを得られる
You catch more flies with honey than with vinegar
直訳は「酢よりも蜂蜜の方がハエを捕まえられる」です。
とてもわかりにくい表現ですが、要は「欲しいものを手に入れるには、悪い態度をとるよりも、礼儀正しい態度をとったほうが簡単だ」という意味です。
酢のような酸っぱいもの(=厳しいもの)ではなく蜂蜜のような甘いもの(=優しいもの)の方がハエが捕まえられる(=目的が達成できる)、ということですね。
英語の全文は長いので、You catch more flies with honey、と省略して表現することもあります。
英語独特の表現が出ていて面白いですよね。
学習の最後に
いかがでしたか?少し学習量が多かったですね。
より多くの英語のことわざを勉強したい方は、「英語のことわざ」さんの記事を参考にしてください。数が多いので辞書として活用できます。
英語力の土台にあるのは『語彙力の強化』です。語彙力を強化すれば、「読む・聞く・話す・書く」のすべての能力が底上げされます。
「塵も積もれば山となる」です。一緒にコツコツ頑張っていきましょう。
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