英文会計入門

【現在価値・将来価値】は英語でなんて言う?現役の米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第26回〜

2021年2月25日

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こんにちは。イギリス駐在中の米国公認会計士わだけんです。

「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています

この記事では「英文会計入門」第26回として、「現在価値・将来価値は英語でなんて言うの?」という疑問にやさしくお答えします

前回の記事「第25回:銀行勘定調整は英語でなんて言う?」はコチラから。

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【銀行勘定調整】は英語でなんて言う?現役の米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第25回〜

  こんにちは。イギリス駐在中の米国公認会計士わだけんです。 「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています。 この記事 ...

現在価値は英語でなんて言うの?

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現在価値とは、貨幣の時間的価値を考慮して将来のある時点の価値を、割引率(資本コストなど)を使って現時点の価値に換算したものをいいます。

ビジネスの世界では、この概念を使って資産や会社の価値を算定したり、長期的なプロジェクトの意思決定を行ったりしますね。

実務で当たり前のように使われる概念のため、M&A・設備投資・資金調達・コンサルなどのプロジェクトに携わるビジネスマンで知らない人はいないでしょう。

また、簿記を少し深く学習すると、減損、退職給付、リース、貸倒引当金のCF見積法、設備投資の意思決定などの場面で、現在価値を使った問題が出てきます。

では、「現在価値」は英語で何と言うのでしょうか?

答えは、「Present value」です。

Presentは「現在」、valueは「価値」という意味ですね。Present valueは略してPVと表現します。

どのように文章で使われているか見ていきましょう。

現在価値は、ある一定の割引率が与えられている、将来のお金やキャッシュ・フローの現在の価値のことをいう。
Present value (PV) is the current value of a future sum of money or stream of cash flows given a specified discount rate.

貨幣は利子を稼ぐポテンシャルがあるので、現在価値は将来価値よりも小さくなるという貨幣の時間的価値の特徴がある。
Money has interest-earning potential so the present value is less than the future value, which is a characteristic of the time value of money.

現在価値の関連用語を覚えよう

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将来価値は英語で何て言うの?

将来価値とは、「貨幣の時間的価値を考慮して、現時点の価値をある一定の収益率に基づいて将来の価値に変換したもの」をいいます。現在価値の対義語となるものですね。

一般的に、将来価値から現在価値に変換するときは「割引率」を使うのに対し、現在価値から将来価値に変換するときは「収益率」を使います。

「割引率」「収益率」と呼び方は異なりますが、要は「時間の経過に伴い発生する金利や資本コスト」であり本質的には同じことを指しています。

では、「将来価値」は英語で何と言うのでしょうか?

答えは、「Future value」です。

Futureは「将来」、valueは「価値」という意味ですね。Future valueは略してFVです。

例文を見ていきましょう。

将来価値とは、想定された収益率に基づいて算定された、現在の資産の将来のある時点における価値のことである。
Future value (FV) is the value of a current asset at a future date based on an assumed rate of return.

連続した定期払いや一回払いの将来価値を算定するには、エクセルのFV機能が使える。
In order to find the future value of a series of periodic payments or a single lump-sum payment, use the FV function in Excel.

割り引くって英語で何て言うの?

貨幣の時間的価値を考慮したプロジェクトの意思決定では、各案のタイムライン上バラバラの時期に発生したキャッシュ・インフローやキャッシュ・アウトフローを、現在価値に割り引いて比較検討しますね。

このように、ある時点の将来価値を現在価値に換算することを「割り引く」と表現します。

では、「割り引く」は英語で何と言うのでしょうか?

答えは、「Discount」です。

Discountは「ディスカウントする、割り引く」という意味の、日常的な会話にも使える英語ですね。

さっそく例文を見ていきましょう。

ある割引率に基づいてすべてのキャッシュ・フローを現時点まで割り引く。
Discount all cash flows to the present based on an assumed discount rate.

すべてのコストや収益は各年の末日に発生すると仮定して、将来のコストや収益を現在価値に割り引く。
Future costs and benefits are discounted to present values assuming that all costs and benefits occur at the end of each year.

正味現在価値法って英語で何て言うの?

正味現在価値法とは、投資判断において使われる手法で、「あるプロジェクトが生み出す将来キャッシュ・フローの現在価値と、そのプロジェクトの投資額を比較し、差額がプラスであれば採用すると判断する手法」です。

簡単に説明すれば、プロジェクトの回収額>投資額であれば採用、プロジェクトの回収額<投資額であれば不採用、ということですね。

当然ながら、貨幣の時間的価値を考慮して「回収額」「投資額」を算定します。

プロジェクトの回収額と投資額の差額を「正味現在価値」というため、この評価手法は「正味現在価値法」と呼ばれます。

複数のプロジェクトを評価する場合は、正味現在価値が大きいプロジェクトの方がベターな選択だと考えます。

では、「正味現在価値法」は英語で何と言うのでしょうか?

答えは、「Net or Discounted present value method」です。

Netは「正味の」、Discountedは「割引の」、present valueは「現在価値」、methodは「方法、手法」という意味ですね。

Net present value methodは単語として長いので、NPV methodと省略されます。

上級ビジネス英語ではありますが、実務の場でさらっと使えたらカッコイイ表現です。

また、海外で投資判断を行うときには必須の知識ですので、この機会に覚えてしまいましょう。

例文を見て一緒に使い方に慣れていきましょう。

新しい設備の購入、既存工場の拡大、新しい工場の導入などの投資プロジェクトを採用するかしないかという判断に、正味現在価値法は使われる。
NPV method is used to determine whether to accept or reject a proposed investment in projects like purchase of new equipment, expansion or addition of existing plant assets, and the installation of new plants etc.

正味現在価値法によると、キャッシュ・インフローの現在価値がキャッシュ・アウトフローの現在価値より低い場合、正味現在価値はマイナスとなり、その投資案は却下されることになる。
According to NPV method, if present value of cash inflow is less than present value of cash outflow, the net present value is negative and the investment proposal should be rejected.

内部収益率って英語で何て言うの?

内部収益率とは、投資により得られる利回りのことで、正味現在価値がゼロになるときの割引率を指します。

つまり、「将来キャッシュ・フローの現在価値=投資額」が成り立つときの割引率ですね。

投資判断においては、内部収益率が資本コストなどのハードル・レートを上回るプロジェクトは採用すべき、下回るプロジェクトは採用すべきでないと考えます。

「正味現在価値法」と同じくらい投資の収益性を判断する指標として有名ですが、2つデメリットが存在します。

投資で獲得するキャッシュが無視される

第一に、内部収益率法は投資の利回りのみで判断するため、投資によって得られるキャッシュの大きさが無視されてしまうという点です。

規模の大きさが異なる複数のプロジェクトを比較すると、「内部収益率は高いが正味現在価値は小さい」「内部収益率は低いが正味現在価値は大きい」という結果が得られることがあります。

会社や事業の状況によって、効率性を重視すべきか、規模の大きさを重視すべきかが異なるので慎重な検討が必要です。

複数の解や現実では存在しない解が出てくる

第二に、内部収益率法は、キャッシュ・フローの正負が2回以上逆転すると複数の解や生じたり、現実社会では存在しない解が出てきたりします。

例えば、全体的にキャッシュ・フローはプラスだが、初期投資の年と別の年にマイナスの収益が生まれる場合など、プロジェクトの投資期間に連続しない複数のマイナスのキャッシュ・フローがあると、内部収益率を求めることはできません。

この場合は、正味現在価値法を使ってプロジェクトを比較する以外方法がありませんので注意が必要です。

前置きが長くなりましたが、「内部収益率」は英語で何と言うのでしょうか?

答えは、「Internal rate of return」です。

Internalは「内部の」、rateは「率」、returnは「リターン、収益」です。

投資の意思決定でよく使われる表現なので、少し長いですが覚えると便利です。

Internal rate of returnは、よくIRRと省略されます。有名なビジネス用語なので併せて覚えましょう。

いくつか例文をご紹介します。

内部収益率とは、すべてのキャッシュ・フローの正味現在価値がゼロとなる割引率のことをいう。
The internal rate of return is a discount rate that makes the net present value of all cash flows equal to zero.

IRR関数を使って内部収益率を計算する場合、引数(ひきすう)は正の値と負の値を少なくとも一つは含む必要がある。
To calculate the internal rate of return by using IRR function, the argument value should contain at least one positive and one negative value.

正味現在価値法(NPV法)や内部収益率(IRR)に関して、具体例を見ながらより深く学習したいという方は、不動産投資TIMESさんのコチラの記事をご覧ください。

まとめ:本日の復習

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  • 現在価値は英語で『Present value (PV)』
  • 将来価値は『Future value (FV)』
  • 割り引くは『Discount』
  • 正味現在価値法は『Net present value method (NPV method)』
  • 内部収益率は『Internal rate of return (IRR)』

 

いかがでしたか?

今回の内容が「英語力不足で全然わからなかった…。」という方は、こちらの記事で英語や会計系のオススメの資格を紹介しているので、よかったら覗いてみてください。

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今後も国際ビジネスの場で役立つ英文会計の知識をブログでまとめていきます。

社会人の教養として知っておきたい内容から、『この会計用語をどうやって英語で表現したらいいの?』という実務のお悩みまで幅広く取り扱う予定です。

休日の自己研鑽に遊びに来てもらえると嬉しいです(^^)

「英文会計入門」シリーズ第27回「計上・発生・認識・振替は英語でなんて言う?」はコチラから。

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