英文会計入門

監査の全体の流れを英語で学ぼう!米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第43回〜

2022年1月25日

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こんにちは。会計英語アカデミー運営者のわだけんです。

「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています

この記事では「英文会計入門」第43回として、「監査の全体の流れを英語で理解したい」という読者からのリクエストにお答えします。

なお、今回の内容はUSCPAの範囲で説明しますので、日本基準とは内容が異なる可能性があること予めご承知おきください。

◆前回の記事◆【帳票】や【会計帳簿】は英語でなんて言うの?米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第42回〜

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【帳票】や【会計帳簿】は英語でなんて言うの?米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第42回〜

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財務諸表監査の目的ってなんだろう?

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監査の目的は英語で次のように定義されています。

  1. Obtain reasonable assurance about whether the financial statements as a whole are free from material misstatement, whether due to fraud or error, thereby enabling the auditor to express an opinion on whether the financial statements are presented fairly, in all material respects, in accordance with an applicable financial reporting framework; and
  2. Report on the financial statements, and communicate as required by GAAS, in accordance with the auditor's findings.

 

文章が長いので、頭から一つずつ訳していきましょう。

  • "Obain reasonable assurance"・・・「合理的保証を獲得する」
  • "about whether the financial statements as a whole are free from"・・・「財務諸表全体として~が存在しないことを」
  • "material misstatement, whether due to fraud or error,"・・・「不正や誤謬による重要な虚偽表示が」(→前文の「~」の中に挿入)
  • "thereby enabling the auditor to express an opinion on whether"・・・「それによって~かどうかの意見を監査人が表明できるようにする」
  • "the financial statements are presented fairly, in all material respects, in accordance with an applicable financial reporting framework"・・・「財務諸表がすべての重要な点において適切な財務報告フレームワークに準拠して適正に表示されている」(→前文の「~」の中に挿入)

2つ目の文章も同じく頭から訳していきます。

  • "Report on the financial statements, and"・・・「財務諸表に係る報告書を作成し、そして」
  • "communicate as required by GAAS, in accordance with the auditor's findings."・・「一般に認められた監査基準の要求される項目について、監査発見事項に基づき伝達を行うこと」

黒色太文字の表現は第41回「監査の基本用語を英語で学ぼう!」で取り扱っています。

こちらの記事を読んだことがある方は、監査の目的をスラスラ読めたかもしれませんね。

まだ読んだことがない方は、ぜひご一読ください。

 

監査人が財務諸表の監査を行う目的は、一言でざっくりと説明すると「作成された財務諸表の適正性を(利害関係者に)表明すること」です。

 

財務諸表監査の全体の流れを英語で学ぼう

監査計画

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監査の第1段階では「監査計画」を行います。

ここでは、「監査の全体的戦略」「重要性の決定」「リスク評価手続きの性質、実施時期及び範囲」「監査手続の性質、実施時期及び実施範囲」「監査業務に必要な資源」「専門家の必要性」などについて検討します。

 

では、監査計画は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、「audit planning」です。

 

「監査」は"audit"、「計画」はそのまま"planning"で表現します。

 

文章の中では次のような使い方をします。

 

例文

  • 監査計画は、監査人が潜在的な問題を適時に発見し解決するのに役立つ。
    Audit planning helps an auditor identify and resolve potential problems on a timely basis.

 

ちなみに、「監査計画を行う」という動詞を英語で表現したいときは、"plan an audit"となりますし、「監査計画」と言いたいときは、"audit plan"となりますので、併せて覚えておきましょう。

 

依頼人の環境及び内部統制を理解し、重要な虚偽の表示のリスクを評価する

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第2段階では、監査人は、①依頼人を取り巻く環境、②物理的統制や職務の分離等の内部統制の仕組み及びその内部統制が導入されているかについて理解し、③重要な虚偽の表示のリスクを評価する手続きを実施します。

ここで、有効な内部統制が存在すると期待される場合、次のステップとして「統制テスト」を実施します。

 

英語では次のように表現しますので参考にしてください。

Understanding the client and its environment, including internal control,and assess the risks of material misstatement

 

重要な基本用語は以下のとおりです。

 

上記はビジネス英語としても重要な表現なので、英語で仕事をしたい方は覚えていて損はないと思います。

 

統制テストを実施する

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このプロセスでは、統制テストとして、依頼人の内部統制が有効に機能しているかの検証が行われます。

「財務諸表がどのような環境で作成されたのかを理解し、虚偽表示の可能性を見積もる」ことがその目的です。

 

統制テストは、次の4つの手法があるので参考にしてください。

  1. inquiries of appropriate entity personnel・・・適切な担当者に対する質問
  2. inspection of documents, reports, or electronic files indicating the performance of the control・・・統制の実施を示す書類、報告書、電子ファイルの検査
  3. observation of the application of the control・・・統制の運用への立ち会い
  4. reperformance of the application of the control by the auditor・・・手続きの運用について監査人による再実施

では、「統制テスト」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、「test of controls」です。

 

他にも、"control testing"や"control tests"のような表現も見かけます。

 

例文

  • 統制テストは、内部統制が重要な虚偽の表示を効果的に防止もしくは発見できているかどうかを判断する。
    Test of controls determines whether internal controls effectively prevent or discover material misstatements.
  • 統制テストは、統制リスクが低いことを検証するために実施される
    Tests of control are performed to verify the control risk is low.

 

統制テストを「実施する」という動詞には"perform"が使われます。

 

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実証性テストを実施する

実証性テスト」では、財務諸表の情報が適正であるかどうかを直接的に検証します。「重要な虚偽の表示を発見する手続き」そのものを実施するということです。

 

実証性テストは「詳細テスト」と「分析的手続」の2つに分類できます。

  • 詳細テスト"test of details"・・・売掛金に関する確認状の送付や実地棚卸の立ち会いなど、主に特定の期末の勘定残高に関するアサーションについての監査証拠の収集に適するテストのこと。

例えば、記録、文書の実査"inspection of records or documentation"、有形固定資産の実査"inspection of tangible assets"、立ち会い"observation"、質問"inquiry"、確認"confirmation"、再計算"recalculation"、再実施"reperformance"などが挙げられます。

  • 分析的手続"analytical procedures"・・・財務データ同士または財務データと非財務データの間で予測可能な「本来あるべき関係"plausible relationship"」を分析することにより、財務情報の合理性を確かめる手続き。勘定残高に対する予想値の見積もりや、予想値と実績値の差異原因の調査などが該当します。

 

では、「実証性テスト」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、「substantive test」です。

 

"substantive"とは、「実在的な、本質的な」という意味の形容詞で、「サブスタンティヴ」と読みます。

経営者のアサーションがその通りに「実在するか」の「テスト」を行うと考えると覚えやすいです。

 

例文

  • 監査人は、実証性テストを実施する際、依頼人の会計記録の重要な虚偽表示を発見するためにサンプルを収集する。
    When performing substantive tests, an auditor gathers samples to identify any material misstatements in the client's accounting records.

 

監査の終了

監査の最終段階には、リスク評価の再確認、重要性の再評価、GAAPの開示事項の確認など、最終的なチェックが行われます。最後の方に残る監査手続の例をあげます。

  • 偶発債務"contingent liability"等の存在を確認するための顧問弁護士への質問
  • 経営者確認書"management representation letter"の入手
  • 後発事象"subsequent events"に対するレビューの実施

最終チェックが終われば、監査の終了"completion of the audit"となります。

 

監査報告書の発行

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監査手続の完了後、「無修正意見」「限定意見」「不適正意見」「意見差控え」といった監査報告書が発行されます。

4つの「意見」は、第41回基本用語の記事でも取り上げたので興味のある方はご一読ください。

 

では、「監査報告書の発行」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、「issuing the audit report」です。

 

「監査報告書」は"audit report"、「発行する」は"issue"という一般的な動詞を使います。

 

例文

  • 監査報告書は、企業の財務諸表の利用者に対して発行される。
    An audit report is issued to the user of an entity's financial statements..

 

まとめ:本日の復習

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  • 「監査計画」は英語で「audit planning」
  • 「依頼人の環境及び内部統制を理解し、重要な虚偽の表示のリスクを評価」は「understanding the client and its environment, including internal control, and assess the risk of material misstatement」
  • 「統制テストの実施」は「performing tests of controls」
  • 「実証性テストの実施」は「performing substantive tests」
  • 「監査の終了」は「completion of the audit」
  • 「監査報告書の発行」は「issuing the audit report」

 

監査全体の流れをより詳しく英語で学習したい方は、こちらのYouTube動画がおすすめです。16分ほどの講義で丁寧な説明が受けられます。

 

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◆次回の記事◆【税効果会計】の頻出英語を覚えよう!米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第44回〜

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