英文会計入門

【有価証券】は英語でなんて言う?現役の米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第13回〜

2021年2月3日

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こんにちは。イギリス駐在中の米国公認会計士わだけんです。

「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています

簿記3級と英検準2級くらいの前提知識があれば読みやすいと思いますが、以下に当てはまる方はどなたも大歓迎です(^^)

  • 就職前に英文会計を学んで同学年に差をつけたい「学生」の方
  • 社会人の教養として英文会計を身につけたい「専業主婦」の方
  • ビジネス英語の一部として英文会計を学びたい、国際ビジネスの場で周りと差をつけたい、英語×簿記で自分の市場価値を高めたい「社会人」の方

この記事では「英文会計入門」第13回として、「有価証券は英語でなんて言うの?」という疑問にやさしくお答えします

前回の記事「第12回:売上・仕入は英語でなんて言う?」はコチラから。

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有価証券は英語でなんて言うの?

有価証券を含む金融商品の取扱いは、日本基準、US-GAAP、IFRSで大きく異なります。

本記事でご説明する内容は、皆さんが簿記の勉強で馴染みのある日本基準の考え方を前提としていることを予めご了承ください。

さて、まず有価証券とは何でしょうか?

会計上の有価証券は、「株式、債券、投資信託などの資本証券」のことを指します

株式は、保有により配当金の受け取りや株式総会への参加、市場で売買する権利が得られる金融商品です。

債券は、保有により定期的に利息や満期日に額面金額を受け取る権利などが得られます。

そして、投資信託は、分配金の受け取りや投資信託を売却してお金をもらう権利が得られる金融商品ですね。

では、これら「有価証券」は会計英語で何と言うのでしょうか?

正解は『Securities』です。

「security(セキュリティー)」の複数形で、「安全、保障」と同じ英語です。

なぜ有価証券をsecuritiesと言うかについては諸説あるようです。

よく言われるのが、ヨーロッパ中世の頃はペーパー(文書)による契約を交わしており、「所有者に利息や分配金などの受け取りを保障」していたということです

「安全なfinancial contract(金融契約)」ということから、有価証券をsecuritiesと呼ぶようになったらしいのです。

語源を知ると新しい英単語も覚えやすいですね。

有価証券の関連用語は英語で何て言うの?

有価証券の4つの分類

会計上、有価証券は次の4つに分類されます。

  1. 売買目的有価証券…時価の変動により利益を得ることを目的とした有価証券
  2. 満期保有目的の債券…満期まで保有すること目的とする国債や社債など
  3. 子会社及び関連会社株式…子会社や関連会社の株式
  4. その他有価証券…業務提携目的などその他の有価証券

より詳しい定義を知りたい方は、企業会計基準員会の「金融商品に関する会計基準」をご覧ください。

財務諸表の表示科目は①⇒有価証券(流動資産)、②④⇒投資有価証券、③関係会社株式、です。

では、それぞれの有価証券は英語で何て言うのでしょう?

正解は

  • 『売買目的有価証券=Trading securities』
  • 『満期保有目的の債券=Held to maturity (HTM) securities』
  • 『子会社及び関連会社株式=Shares of subsidiaries and associates』
  • 『その他有価証券=Available for sale securities』

重要単語ですが、まずtradingとは「トレードする」「取引する」という意味です。

held to maturityは「満期まで持つ」ということ、shareは「株式」のことで、subsidiaryは「子会社」、associatesは「関連会社」です。

例文を確認しながら使い方に慣れていきましょう。

売買目的有価証券とは、短い期間で売却するために保有する債券や株式のことである。

Trading securities are debt and equity securities held for selling them in the short term.

満期保有目的の債券とは、会社が満期まで保有する意思のある債券のことである。

Held to maturity securities are debt securities which a company has the intent to hold to maturity.

その他有価証券は、その他すべての債券や株式を含む。

Available for sale securities include all other debt and equity securities.

ちなみに、表示科目の投資有価証券は、『Investment securities』と訳します。

『有価証券利息』『受取配当金』は英語で何て言うの?

簿記の問題でよく出るのが、利息や配当金を受け取った時の仕訳です。

借方に「現金」「未収入金」を計上し、貸方に「有価証券利息」「受取配当金」を計上しますね。

では、有価証券利息や受取配当金は英語で何て言うのでしょう?

正解は

  • 『有価証券利息=Interest on securities/Interest revenue』
  • 『受取配当金=Dividend income/Dividend revenue』

重要単語としては、interestで「利息、金利」と言う意味です。ビジネス、金融、会計でよく使われる必須単語なので必ず覚えましょう。

Dividendは「配当金」という意味です。

それぞれ、文章の中でどのように使われるか確認しましょう。

半年ごとの利息を3月31日に受け取った場合、借方に現金$100、貸方に有価証券利息$100という仕訳を記録する。

When the semiannual interest is received on March 31, the journal entry to record it debits cash and credits interest revenue for $100(semiannual=半年ごとの)

配当金を受け取るときの仕訳は、借方に現金、貸方に受取配当金を記録する。

The journal entry to record the receipt of the dividend debits cash and credits dividend revenue.

『有価証券評価損益』『有価証券売却損益』は英語で何て言うの?

ご存じの通り、売買目的有価証券は期末に時価評価します。

そして期末の時価と簿価との差額は『有価証券評価損益』として処理します。

また、有価証券を売却したことによって得られる損益は『有価証券売却損益』として認識します。

では、それぞれ英語で何と言うのでしょうか?

正解は

  • 『有価証券評価損益=Gain/Loss on valuation of securities』
  • 『有価証券売却損益=Gain/Loss on sales of securities』

覚え方は、『損益on評価・売却of有価証券』で、日本語の語順と逆になるところがポイントです

例えば固定資産売却損益は、『Gain/Loss on sales of non-current assets』といい、上記と同じく『損益on売却of固定資産』の順番になっています。

他の勘定科目にも応用できるので、一つの型として覚えてしまいましょう。

例文は次の通りです。

市場価格が$100減少したら、借方に有価証券評価損$100、貸方に有価証券$100を記帳する。

When the market price of the securities decreases by $100, the loss on valuation of securities account is debited and the securities account is credited for $100.

『付随費用』って英語で何て言うの?

有価証券の取得原価には、購入代価に加え売買手数料などの付随費用も含まれます。

では、付随費用は英語で何と言うのでしょうか?

正解は『Transaction costs』です。

簡単に言うと「取引コスト」ですね。

豆知識

付随費用はAncillary charge(補助的、付随的な料金)という言い方もあります。

金融商品の会計基準であるIFRS 9号には、transaction costsという単語が使われているので参考にしてください(一部省略)。

“The value at which a financial asset or financial liability should originally be measured is its fair value plus or minus any directly attributable transaction costs such as fees and commissions paid to brokers and advisors.”

(金融資産や金融負債が当初認識されるべき金額には、公正価値に加え、ブローカーやアドバイザーに対して支払った手数料や委託料などの付随費用(取引に直接帰属するコスト)が含まれる。)

まとめ:本日の復習

  • 有価証券は英語で『Securities』
  • 売買目的有価証券は『Trading securities』
  • 満期保有目的の債券は『Held to maturity (HTM) securities』
  • 子会社及び関連会社株式は『Shares of subsidiaries and associates』
  • その他有価証券は『Available for sale securities』
  • 有価証券利息は『Interest on securities/Interest revenue』
  • 受取配当金は『Dividend income/Dividend revenue』
  • 有価証券評価損益は『Gain/Loss on valuation of securities』
  • 有価証券売却損益は『Gain/Loss on sales of securities』
  • 付随費用は『Transaction costs』

 

いかがでしたか?

今回の内容が「英語力不足で全然わからなかった…。」という方は、こちらの記事で英語や会計系のオススメの資格を紹介しているので、よかったら覗いてみてください。

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今後も国際ビジネスの場で役立つ英文会計の知識をブログでまとめていきます。

社会人の教養として知っておきたい内容から、『この会計用語をどうやって英語で表現したらいいの?』という実務のお悩みまで幅広く取り扱う予定です。

休日の自己研鑽に遊びに来てもらえると嬉しいです(^^)

「英文会計入門」シリーズ第14回「社債は英語でなんて言う?」はコチラから。

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