英文会計入門

【製造原価・直課・配賦】は英語でなんて言う?現役の米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第18回〜

2021年2月14日

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こんにちは。イギリス駐在中の米国公認会計士わだけんです。

「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています

この記事では「英文会計入門」第18回として、「製造原価・直課・配賦は英語でなんて言うの?」という疑問にやさしくお答えします

前回の記事「第17回:有形固定資産は英語でなんて言う?」はコチラから。

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製造原価は英語でなんて言うの?

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製造原価とは、主にメーカーが商品や製品を生産するためにかかったコストのことを指します。

例えば、商品・製品を作るための材料費や、工場のラインで働く従業員の給与、工場設備の減価償却費などが製造原価に該当します。

 

本社建物の修繕費や営業所で働く従業員の給与は、工場の商品や製品を作るために必要な原価ではないので、製造原価には該当しません。

 

豆知識

「製造原価」は製品の生産プロセスで投入されたコスト、「製品製造原価」は完成した製品の製造コスト、という違いに注意が必要です。

 

では、製造原価は英語でなんと言うのでしょうか?

正解は「Manufacturing costs」です。

 

Manufactureとは「製造する」という意味の動詞で「マニュファクチャー」と読みます。

「モノを製造するためのコスト」なので英語もそのままですね。例文を見てみましょう。

 

  • 製造原価は商品が作られる過程で発生したコストのことである。
    Manufacturing costs are the costs incurred during the production of a product.

製造原価の関連用語

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製造原価の分類を英語で覚えよう

日本の原価計算基準では、製品原価を次のとおり分類します。

まず、「製造ラインの中で発生したコストを種類によって分類」する形態別分類を行います。いわゆる「材料費」「労務費」「経費」という3つの分類ですね。

 

そして、「商品・製品1個と直接紐づけができるコストか、商品・製品1個あたり消費したコストが明確か」という、製品との関連による分類を行います。

直接紐づけができるコストは「製造直接費」、直接紐づけができないコストは「製造間接費」に分類します。

 

そのため、製造原価は「直接材料費」「直接労務費」「直接経費」「間接材料費」「間接労務費」「間接経費」の6つに分類できます。

 

直接費 間接費
材料費 主要材料費、購入備品費 補助材料費、工場消耗品費
労務費 直接工 間接工、事務職員
経費 外注加工費、特許権使用料 減価償却費、水道光熱費

 

それぞれ、英語で何と言うのでしょうか?

  • 「直接材料費=Direct material costs (DM)」
  • 「直接労務費=Direct labor costs (DL)」
  • 「直接経費=Other direct costs」
  • 「間接材料費=Indirect material costs」
  • 「間接労務費=Indirect labor costs」
  • 「間接経費=Other indirect costs」

 

基本的にコストが「直接費」であればDirect、「間接費」であればIndirectをそれぞれのコスト名の頭に付けます。(経費以外)

「材料費」はMaterial costs、「労務費」はLabor costs(イギリス英語:Labour costs)、「経費」はOther costsとそれぞれ表現します。

 

まとめて「製造直接費」と言いたい場合は"Direct manufacturing costs"、「製造間接費」と言いたい場合は"Indirect manufacturing costs"という表現が使えます。

 

例文

  • 直接材料費とは、製品と紐づけができる材料コストのことである。
    Direct material costs are the costs of the materials that are traceable to the product.
  • 直接労務費とは、原材料を最終製品に加工するための肉体的な仕事に従事している労働者の給与や賃金外給付のことである。
    Direct labor costs are the wages and fringe benefits earned by the workers who are physically involved in converting raw materials into a finished product.

 

製造間接費は英語で何て言うの?

間接材料費・間接労務費・間接経費は、消費時に直接「仕掛品」計上せず、一旦「製造間接費」に集計します

このあたりの原価計算は複雑なので、製造間接費の計算方法を復習したい方は『スキマ時間で簿記2級!』さんのコチラの記事をご覧ください。

 

では、製造間接費は英語で何と言うのでしょうか?

Manufacturing overhead (MOH)です。

 

Overheadは「頭上の、一般の、間接の」という意味の形容詞で、「オーバーヘッド」と読みます。

「頭上の」という意味から転じて、「間接の」という意味で使われるようになったようです。

 

メーカーではよく使われるビジネス英語ですので、この機会に覚えてしまいましょう

他には、Factory overhead (FOH)manufacturing support costsなどの言い方もあります。

 

  • 製造間接費は、修繕費やメンテナンス費用、製造設備の減価償却費、水道光熱費などを含む。
    Manufacturing overhead includes repairs and maintenance, depreciation of the manufacturing equipment, utilities, etc.

 

直課や配賦は英語で何て言うの?

直接材料費・直接労務費・直接経費といった製造直接費は、消費時に直接仕掛品に計上します。

直接仕掛品に計上することを原価計算では「直課(ちょっか)や賦課(ふか)」といいます。

 

一方、間接材料費・間接労務費・間接経費といった製造間接費は、まとめて集計して仕掛品に「配賦(はいふ)」します。

実務においては、原価管理目的や計算を迅速化するために予定配賦を行いますね

 

では、「直課する」や「配賦する」は英語で何て言うのでしょうか?

「直課する=directly charge to」、「配賦する=allocate to」です。

 

直課するは「(仕掛品に)直接チャージする」、配賦するは「(仕掛品に)配分する、計上する」と訳しているんですね。

日本語の会計用語は難しいですが、会計英語は一般的でシンプルな単語を使っています。

英語の文章の中では、「受け身」で使われることが多いです

 

例文

  • 直接材料費や直接労務費は仕掛品勘定に直課される。
    Direct material costs and direct labor costs are directly charged to the work-in-process account.
  • 製造間接費は、仕掛品や製品に分類される棚卸資産に配賦されるべきである。
    The costs of manufacturing overhead should be allocated to any inventory items that are classified as work-in-process or finished goods.
  • 一般的に配賦のベースとなるのは、製品1個に対する直接作業時間や、製品を製造するときの機械作業時間である。
    Common bases of allocation are direct labor hours charged against a product, or the amount of machine hours used during the production of a product.
  • 一般的に、配賦すべき製造間接費は製造直接費よりもかなり大きくなるため、製造間接費の配賦方法は非常に重要である。
    Generally the amount of overhead to be allocated is substantially greater than the direct costs, so the overhead allocation method is very important.

 

まとめ:本日の復習

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  • 製造原価は英語で『Manufacturing costs』
  • 直接材料費は『Direct material costs (DM)』
  • 直接労務費は『Direct labor costs (DL)』
  • 直接経費は『Other direct costs』
  • 間接材料費は『Indirect material costs』
  • 間接労務費は『Indirect labor costs』
  • 間接経費は『Other indirect costs』
  • 製造間接費は『Manufacturing overhead (MOH)』
  • 直課するは『directly charge to』
  • 配賦するは『allocate to』

 

いかがでしたか?

今回の内容が「英語力不足で全然わからなかった…。」という方は、こちらの記事で英語や会計系のオススメの資格を紹介しているので、よかったら覗いてみてください。

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今後も国際ビジネスの場で役立つ英文会計の知識をブログでまとめていきます。

社会人の教養として知っておきたい内容から、「この会計用語をどうやって英語で表現したらいいの?」という実務のお悩みまで幅広く取り扱う予定です。

休日の自己研鑽に遊びに来てもらえると嬉しいです(^^)

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