こんにちは。会計英語アカデミー運営者のわだけんです。
「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています。
この記事では「英文会計入門」第48回として、「交際費・寄付金・費用を立て替えるは英語でなんて言うの?」という疑問にやさしくお答えします。
◆前回の記事◆【配当】は英語でなんて言うの?米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第47回〜
【配当】は英語でなんて言うの?米国公認会計士がやさしく解説!〜英文会計入門シリーズ第47回〜
こんにちは。会計英語アカデミー運営者のわだけんです。 「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています。 この記事では ...
交際費って英語でなんて言うの?
交際費とは、会社がビジネスを円滑に進めるために取引先や従業員に対して接待や贈答などにかかった費用のことをいいます。
具体例としては、取引先との会食代、ゴルフ接待費用、お中元やお歳暮などの贈答代、葬儀出席のお香典があります。
また、交際費の中には一部の従業員や役員の社員旅行代や宴会代などが含まれるケースがあります。
では、「交際費」は英語でなんと言うのでしょうか?
「entertainment expense」です。
「交際」と聞くと"relationship" "connection"などが頭に浮かんでしまいそうですが、「娯楽、余興、歓待、もてなし」を意味する"entertainment(発音:エンターテイメント)"が使われます。
日本語で「エンターテイメント」「エンタメ」と聞くと、娯楽のイメージが浮かぶので意外と覚えにくい会計英語かもしれません。
"entertain"は「楽しませる、持て成す、振る舞う」という意味の動詞なので、「交際費は取引先や従業員を持て成す費用だから…」と連想すると記憶しやすくておすすめです。
ちなみに、取引先に対する交際費は"business/client entertainment expense"、従業員に対する交際費は"employee/staff entertainment expense"のように呼ばれます。
例文
- ほとんどの場合、交際費は損金不算入となる。
In most cases, entertainment expenses are not tax-deductible. - 飲食物やそれに類するものを取引先に提供し一切の支払いを受けなかった場合、それらにかかった支出は一般的に交際費とみなされる。
When providing food, drink or similar benefits to your clients where no payment is made by them, the expenditures are generally considered to be entertainment expenses.
◆関連記事◆【税効果会計】の会計英語を覚えよう!米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第44回〜
寄付金は英語でなんて言うの?
ビジネスでいう「寄付金」とは、会社が事業とは関係のない団体や個人に対する見返りを期待しない支出のことをいいます。
「寄付金、拠出金、見舞金」などの名目で支出されることが多いですね。
交際費との大きな違いは、ざっくり説明すると「事業に関係があるか・ないか」「見返りを求めているか・いないか」と言われています。
では、「寄付金」は英語で何と言うのでしょうか?
答えは、「donation」です。
"donation"とは「寄付、寄付金」を意味する名詞で、「ドネーション」と発音します。
交際費のように"expense"を付けて"donation expense"と言っても構いません。
金融庁の勘定科目の表記は"Donations"と複数形になっています。
また、"charitable contribution(発音:チャリタブル コントリビューション)"「直訳:慈善寄付」という表現も見られます。
例文
- 慈善団体に製品を寄付するときの仕訳は、借方に寄付金勘定を計上し、貸方に原価分の仕入勘定を計上する。
To record a donation of products to a charity, debit the Donation account and credit the Purchases account for the original cost of goods.
○○費用・○○代を立て替えるは英語でなんて言うの?
取引先との飲食代や贈答品代などの交際費を従業員が立て替え、後で会社に請求するケースは多いと思います。
では、「○○費用・○○代を立て替える」は英語で何と言うのでしょうか?
「pay an advance for~/pay for~in advance (and get reimbursed)」などのように表現します。
"pay an advance for"の"advance"は「前貸し金、立て替え金」という意味のある名詞です。
◆関連記事◆【仮払金・立替金・前払金・未収入金】は英語でなんて言う?米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第28回〜
つまり"pay an advance for~"で「~の立替金を支払う」「~の立替えをする」という意味になります。
ただし"pay an advance for~"はネイティブが日常的に使う表現ではないので、「後から精算して返金されること」が明確に分かるように、後の文章に"get reimbursed afterwards"(後で精算して返金される)を追加した方がいいと思います。
"pay for~in advance"の"in advance"は「前もって」という意味があります。
この表現では「前もって○○を支払う」ということしか伝えられないので、上と同じく"get reimbursed later on"(後で精算して返金される)などの追加情報は必須です。
「立て替える」を一言で表す便利な単語がないので仕方がありません。
例文
- その従業員は取引先の100周年記念パーティで交際費を立て替え、その後会社から精算してもらった。
The employee paid an advance for the entertainment expense at his client's 100th anniversary party and got reimbursed by his company after that.
参考動画
交際費に関連する英語表現をもっと学びたい方には、以下の動画がサクッと視聴できておすすめです。アメリカ人会計士が飲食代や交際費に関する税務上の取扱いを約2分で説明しています。ネイティブの話す英語のリスニング練習にもなりますよ。
まとめ:本日の復習
- 「交際費」は英語でEntertainment expense
- 「寄付金」はDonation
- 「○○費用・○○代を立て替える」はPay an advance for~/Pay for~in advance (and get reimbursed)
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