英文会計入門

【連結会計】の必須英語を覚えよう!米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第38回〜

2021年8月18日

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こんにちは。イギリス駐在中の米国公認会計士わだけんです。

「英文会計入門」シリーズでは、英語で簿記や会計を理解したい方向けに、簡潔に分かりやすく英文会計の基本を解説しています

この記事では「英文会計入門」第38回として「連結会計の重要な会計英語を教えてほしい」というリクエストにお答えします。

前回の記事「第37回:仕損・連産品・副産物は英語でなんて言うの?」はコチラから。

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【仕損・連産品・副産物】は英語でなんて言うの?米国公認会計士が解説!〜英文会計入門シリーズ第37回〜

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連結会計の流れを英語で説明できる?

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簿記2級程度の知識があれば、連結決算の全体像を日本語で説明できると思います。

 

連結会計の世界は深いので、細かく内容を説明するのは非常に大変ですが、おおまかな手続きは以下のようになりますね。(のれんや配当、持分法、その他包括利益などは除いています)

 

  1. 親会社の個別財務諸表と子会社の個別財務諸表を合算する
  2. 開始仕訳を行う
  3. 投資と資本の相殺消去を行う
  4. 債権債務の相殺消去を行う
  5. 内部取引の相殺消去を行う
  6. 当期純利益を按分する
  7. 連結財務諸表を作成する

 

英文会計を得意分野にしたいビジネスパーソンは、連結決算の各ステップの英語表現も頭に入れておきたいところです。

 

それでは一緒に確認していきましょう。

 

親会社と子会社の個別財務諸表を合算する

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連結決算のスタートは、各会社の個別財務諸表を合算するところから始まります。

 

では、「親会社の個別財務諸表と子会社の個別財務諸表を合算する」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、"combine"を使って表現します。

 

"combine"は「組み合わせる、結合する」という意味の動詞です。

combine A and Bもしくは、combine A with Bで、「AとBを組み合わせる」というような使い方をします。

「個別財務諸表を合算する」と言いたいときは、次のような表現を参考にしてください。

  • combine financial statements of a parent company and its subsidiaries
  • combine financial results of subsidiaries with those of a parent company

 

合算する対象を限定して英文を作ることもできます。

「資産」を合算すると言いたい場合は、"combine subsidiaries’ assets with a parent’s assets"、「費用」を合算すると場合は、"combine expenses of subsidiaries with expenses of a parent"などのように表現できます。

 

他にも"include(含める)"や"add up(足す)"を使った英語表現がありますが、その中でも、"combine"は個人的に使いやすくておすすめです。

 

開始仕訳を行う

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開始仕訳とは、支配獲得以降に行った過去の連結修正仕訳を当期に一括で行う仕訳のことをいいますね。

 

では、「開始仕訳を行う」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、"make/record opening journal entries"です。

 

開始仕訳は、「会計期間の期首に行う仕訳」ですので、"opening journal entries"と表現すれば連結会計のわかるネイティブには通じます。

 

「仕訳」とセットでよく使う動詞「行う、切る、記録する」は、"make"もしくは"record"を使います。

このあたりの解説は、第2回英文会計「会計処理は英語でなんて言うの?」で取り扱っているので、興味のある方はぜひご一読ください。

 

投資と資本の相殺消去を行う

 

投資と資本の相殺消去とは、親会社が持っている子会社株式と子会社の資本等を相殺消去することですね。

連結会計では、親会社と子会社は一つの組織体とみなされるため、親会社の個別財務諸表と子会社の個別財務諸表を合算したときに生じる「子会社株式」と「資本金等」は、連結財務諸表から消去します。

 

では、「投資と資本の相殺消去を行う」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、"offset"を使って表現します。

 

offset”は、名詞では「相殺」、動詞では「相殺する」という意味のある英単語です。

名詞ではアクセントが前にきて「フセット」、動詞ではアクセントが後ろにきて「オフット」となる、いわゆる「名前動後」の英単語です。

この場合は動詞として使っているので、「オフット」と発音しましょう。

 

「投資と資本の相殺消去を行う」と言いたいときは、次のような表現を参考にしてください。

  • offset a parent’s investment and its subsidiaries' equity
  • offset the carrying amount of a parent’s investment and the parent’s portion of equity of each subsidiaries

 

他にも"eliminate(消去する)"や"remove(取り除く)"を使った英語表現もあります。どの動詞を使っても意味は同じです。

 

債権債務の相殺消去を行う

 

連結会計では、連結グループで一つの組織体と考えるため、連結グループ間で保有する債権・債務の残高は相殺消去を行います。

連結グループの外部に対する債権・債務の残高のみ、連結財務諸表に現れるようにするためです。

 

では、「債権債務の相殺消去を行う」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、"eliminate intra-group/intercompany accounts receivables and payables"です。

 

この場合の相殺消去には、"eliminate"や"remove"がよく使われます。

ポイントは、どの会社が保有する債権・債務か分かるように、「連結グループ間」「会社間」を意味する"intra-group"や"intercompany"を入れることです。

 

また、債権・債務は"receivables"や"payables"を使って表現します。

営業取引営業取引外の債権・債務の会計英語は、過去に関連する記事を書いているので、よかったらこちらも参考にしてください。

 

第12回英文会計「売上・仕入は英語でなんて言う?」

第28回英文会計「仮払金・立替金・前払金・未収金は英語でなんて言う?」

 

内部取引の相殺消去を行う

 

連結会計では、連結グループ間で行われた取引(内部取引)による売上高や仕入高、受取利息や支払利息などを相殺消去します。

債権債務と同じく、連結グループ外との取引で生じた損益のみ連結財務諸表に現れるようにするためです。

 

では、「内部取引の相殺消去を行う」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、"eliminate intra-group/intercompany transactions"です。

 

一般的に「取引」は英語で"trade"ですが、いわゆる「簿記上の取引」は"transaction"と表現することに注意してください。

 

ちなみに、棚卸資産や固定資産を売買することで発生した「未実現利益の消去」は、"eliminate intra-group/intercompany profits"と表現します。

 

当期純利益を按分する

 

連結子会社に非支配株主がいる場合は、株式の持分に応じて、親会社と非支配株主に子会社の当期純利益を按分する必要がありますね。

 

では、「当期純利益を按分する」は英語で何と言うのでしょうか?

 

答えは、"split"を使って表現します。

 

"split"は「分け合う、分配する」という意味のある動詞です。レストランの会計の際、「割り勘する」と言いたいときにも使える動詞です。

 

「親会社と非支配株主持分で子会社の当期純利益を按分する」と言いたいときは、次の表現を参考にしてください。

 

  • split profits of subsidiaries between a parent company and non-controlling interest

 

非支配株主持分は、"non-controlling interest"と表します。"non-controlling"は「支配していない」"interest"は「所有権、株式、持分」という意味です。

頭文字を取ってNCIと略されるので、覚えておくと便利です。

 

連結修正仕訳って英語でなんて言うの?

 

これまでに紹介した「連結財務諸表を作成するための仕訳」は、連結修正仕訳(もしくは連結調整仕訳)と呼ばれます。

 

では、「連結修正仕訳」は英語でなんて言うでしょうか?

 

答えは、"elimination/consolidation journal entries"です。

 

連結グループ会社の個別財務諸表を合算した後に、無駄な部分を"eliminate(消去する)"する仕訳と考えることができます。

もしくは、グループ全体を"consolidate(連結する)"仕訳という表現も可能です。

 

 

まとめ:本日の復習

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  • 個別財務諸表を合算する:"combine A and B"を使う
  • 開始仕訳を行う:make/record opening journal entries
  • 投資と資本の相殺消去を行う:"offset"で表現する
  • 債権債務の相殺消去を行う:"eliminate"を使う
  • 内部取引の相殺消去を行う:内部取引は"intra-group/intercompany transactions"
  • 当期純利益を按分する:"split"で表現する
  • 連結修正仕訳/連結調整仕訳:elimination/consolidation journal entries

 

いかがでしたか?

今回の内容が「英語力不足で全然わからなかった…。」という方は、こちらの記事で英語や会計系のオススメの資格を紹介しているので、よかったら覗いてみてください。

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今後も国際ビジネスの場で役立つ英文会計の知識をブログでまとめていきます。

社会人の教養として知っておきたい内容から、「この会計用語をどうやって英語で表現したらいいの?」という実務のお悩みまで幅広く取り扱う予定です。

休日の自己研鑽に遊びに来てもらえると嬉しいです(^^)

「英文会計入門」シリーズ第39回「仮受金・前受金・前受収益・未払金・未払費用は英語で何て言う」はコチラから。

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